R&Dコラム

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研究職派遣とは?給与・福利厚生・教育体制はどうなる?

研究者にとって新しい選択肢として増えている「研究職派遣」に関して、多様性や柔軟性を提供する一方、給与や福利厚生・教育体制に関する疑問を持つ方も多くいらっしゃいます。今回はそのような疑問にお答えしていきます。


研究職派遣は、企業や研究機関に対して専門的なスキルを持つ研究者を一定期間派遣する形式の雇用形態です。この働き方は、多様性や柔軟性を提供する一方、給与や福利厚生、教育体制に関する疑問を持つ方も多くいらっしゃいます。今回はそのような疑問にお答えしていきます。

給与は一般的に高水準で、特に技術や経験が豊富な人材は高い収入を期待できます。福利厚生も派遣元企業によっては充実しており、健康保険や年金などの基本的なサポートはもちろん、キャリアアップ支援や研修制度も整備されています。教育体制においては、派遣期間中に専門知識や技術を習得する機会が多く提供され、将来的なキャリア形成に大いに役立ちます。研究職派遣は、新しいスキルを習得し、キャリアを磨くための有望な選択肢と言えるでしょう。

 

研究職派遣について詳しく直接話を聞きたい方はこちら

 

研究職派遣の種類

研究職派遣には、さまざまな形態があり、それぞれに特有の特徴やメリット、デメリットが存在します。ここでは、研究職派遣の代表的な種類について詳しく解説します。

研究職派遣には、主に有期雇用派遣、無期雇用派遣、そして紹介予定派遣の三つの形態があります。それぞれの派遣形態には異なる雇用契約や仕事内容があり、個々のキャリアプランや希望に応じて選ぶことが重要です。

①  有期雇用派遣

有期雇用派遣とは、契約期間が定められた雇用形態で、期間の制限があり、一定の期間だけ派遣される形式です。この形式は、企業にとっては、スポット的な人員補充として必要な期間だけ労働力を確保するための手段であり、プロジェクトが終了すればコストを抑えることができます。

例えば、新製品開発の期間中に必要となる研究者を有期雇用で派遣するケースがあります。この方法により、プロジェクト終了後にはその人材を減らすことで人件費の削減が可能です。派遣された研究者は、一定期間の間に特定のプロジェクトに集中して取り組むため、効率的に仕事を進めることができます。

企業はプロジェクト期間中に必要なスキルを持つ人材を確保でき、労働者は柔軟性のある働き方をしながら、短期間でキャリアを発展させるチャンスを得られるのです。

②  無期雇用派遣

無期雇用派遣は、雇用の安定性を求める研究職の方に適しています。無期雇用派遣では、派遣期間の制限がなく、長期間安定した雇用環境を提供することができます。この形態は、一般的な有期雇用派遣と異なり、派遣先企業と長期的な関係を築けるため、特に研究職にとっては非常に魅力的です。

例えば、ある企業で無期雇用派遣として働くことで、プロジェクトの継続性が保証されるため、長期的な研究開発に携わることが可能になります。これにより、プロジェクトが途中で打ち切られる心配がなくなり、研究成果を最大限に引き出すことができます。また、同じ環境で長期間働くことで、技術や知識の深掘りが可能となり、その分野での専門性を高めることができます。

無期雇用派遣は、安定した雇用環境を提供することで、研究職のキャリア形成にもプラスとなります。キャリアプランを長期的に考えやすくなり、スキルアップや専門性の向上を計画的に進めることができるのです。さらに、無期雇用派遣の利点として、福利厚生や研修制度が充実していることが多く、研究者としての成長をサポートする体制が整っています。

ワールドインテックR&Dでは無機雇用派遣型となり、当社に正社員として入社していただく為、正社員としての給与体系、家賃補助や資格手当といった福利厚生、細胞培養や医薬品分析等が学べる研修制度といった教育体制が整っております。

このように、無期雇用派遣は安定性と成長の機会を提供するため、プロフェッショナルとしての道をさらに広げる素晴らしい選択肢となります。長期間の安定した勤務が可能であるため、研究職としてのキャリアを真剣に考える方には非常に適した雇用形態です。

③  紹介予定派遣

紹介予定派遣は、一定期間派遣社員として働いた後、正社員として雇用される可能性があります。この形態は、派遣期間中に仕事の適性や会社の雰囲気を確認でき、双方が納得した上で正社員として働くことができるため、非常に有効な選択肢といえます。例えば、あるバイオテクノロジー企業で半年間働いた後、派遣社員がその職場に正社員として雇用されたケースがあります。このように、実際に働くことで企業文化や業務内容の理解が深まり、仕事に対する適性や企業とのフィット感を確認できます。派遣期間中には、仕事への適応状況やスキルを評価され、派遣期間終了後に正社員登用の提案がされる場合もあります。このため、紹介予定派遣は、正社員へのステップとして有効であり、自身のキャリアプランに柔軟に対応できる形態と言えるでしょう。

 

研究職の派遣として働くメリット・デメリット

研究職派遣にはメリットとデメリットが存在し、それぞれがキャリア形成に影響します。まず、研究職派遣のメリットとしては、機動性、多様性、技術アクセスが挙げられます。

一方で、デメリットも無視できません。最大のデメリットは安定性の不確実性です。

キャリア形成を進める上で、これらのメリットとデメリットを理解した上で、自身の目指すキャリアパスに合わせた選択をすることが重要です。

研究職派遣のメリット

研究職派遣には、機動性、多様性、技術アクセスという大きなメリットがあります。これらの利点は、企業や研究機関が必要なタイミングで適切な技術者を確保することを可能にし、研究をスムーズに進めるために非常に重要です。例えば、特定のプロジェクトにおいて特別なスキルを持つ研究者が急遽必要になった場合、派遣制度を活用することで迅速に人材を確保できます。このように、派遣はプロジェクトの進行を妨げない要素として大きな役割を果たします。

さらに、多様なバックグラウンドを持つ研究者が派遣されることで、組織に新しい視点やアイデアがもたらされやすくなります。異なる専門分野や経験を持つ研究者が集まることで、従来のアプローチとは異なる解決策が生まれることが期待できます。これにより、研究開発の創造性や効率が向上し、結果としてより優れた研究成果が得られるでしょう。

研究職派遣の利用は、プロジェクトの成功に必要な柔軟性と技術力を提供するための、非常に効果的な手段であることがわかります。企業や研究機関は、その時々のニーズに応じて迅速かつ適切に人材を確保できるため、研究の連続性やプロジェクトの進行を妨げることなく、最先端の技術や知識にアクセスすることが可能です。これが研究職派遣の大きなメリットと言えるでしょう。

研究職派遣のデメリット

研究職派遣にはさまざまなメリットがある一方で、デメリットも存在します。そのデメリットの一部として、安定性の不確実性や雇用条件の問題が挙げられます。派遣の性質上、契約期間が定められていることが多いため、長期的な雇用の安定が保証されないことが主な理由です。

具体的には、研究プロジェクトが終了すると同時に契約も終了するため、有期雇用の場合、次の就職先を見つけるまでの期間に不安があります。この不確実な状況は、特に将来のキャリアプランを立てる上で大きな障害となることが多いです。また、雇用条件が一時的であることが多く、正社員に比べて福利厚生や昇進の機会などが制限されがちです。例えば、給与やボーナスの面で正社員よりも劣るケースが多く、健康保険やその他の福利厚生も同様に充実していないことがあります。

さらに、派遣社員はしばしば短期間で異なるプロジェクトや企業に従事するため、長期的な人間関係の構築が難しい場合があります。この点も安定性に影響を与えます。

これらのデメリットを認識しておくことは非常に重要です。安定性が欠けることと雇用条件が劣るというデメリットがあるため、派遣で働く場合は次のステップとしてどのようなキャリアプランを描くかをしっかりと考えておく必要があります。

 

研究職派遣の業務内容

では実際に研究職派遣として働いている方々はどのような業務についているのかご紹介いたします。

前職や学生時代のバックグラウンドを活かして就業している方はもちろん多いですが、研究職派遣では未経験分野にも挑戦している方々も多いです。

 

≪バイオ≫

■バイオ系①:各種がん治療、神経疾患、希少疾患などの治療薬開発に基づく、細胞培養、遺伝子解析、タンパク精製、マウス・ラット等を用いた動物実験etc

例)タンパク受託に関わる全般業務担当

■バイオ系②:再生医療分野における各種細胞関連業務、バイオ医薬品開発における組み換えタンパク質作製、細胞、大腸菌培養、品質管理etc

例)医薬品の開発業務担当

 

≪化学系≫

■化学系①:低分子医薬品の創薬実験や新規化合物探索における有機合成、各種分析etc

例)新薬開発における探索合成業務担当

■化学系②:新素材、先端材料等の開発研究における高分子合成、低分子合成業務、新エネルギー領域における触媒開発、無機合成、物性評価etc

例)太陽電池素材に関する有機合成業務担当

■医療機器:カテーテル、人工心肺装置等の各種物性評価、品質管理、申請業務etc

例)医療機器の滅菌評価試験業務担当

 

≪分析≫

■分析系①:HPLC、GC、LC-MS、LC-MSMS等を用いた注射剤、固形剤等の医薬品、ジェネリック医薬品分析、食品分析、バリデーション業務etc

例)研修有/受託製造実績国内トップクラスニプロファーマ大館工場にて医薬品分析業務担当

■分析系②:SEM、TEM、FT-IR、NMR等を用いた化学素材、デバイス、基盤分析、物性評価、解析業務etc

例)SPring-8での長期プロジェクト/分析業務担当

 

上記の通り一つの企業で様々な分野の研究の実務経験を積むことができる職業が研究職派遣となります。

一つの分野を突き詰めることも、様々な業界で活躍できるようなスキルをつけることも、一人一人のキャリアプランにあった配属先選定が叶います。

 

研究職派遣はキャリア形成を意識することが重要

研究職派遣においては、キャリア形成とスキルアップが重要な要素です。必要な資格やスキルの拡充ができるような制度を活用することで、キャリアの成長とスキルアップを図ることができます。

 

教育体制の利点

研究職派遣において、派遣元企業の研修等の教育制度を活用することは非常に重要です。これらの活動がスキルの向上やキャリア形成に直結します。継続教育を通じて専門知識を最新の状態に保ち、新しい技術を習得することで、自身の市場価値を高めることができます。

例えば、定期的なセミナーやワークショップに参加することで、最先端の研究動向を把握でき、実際の業務に活かすことができます。また、これらのイベントは人脈を広げる絶好の機会となります。新しい人々と出会い、情報交換をすることで、転職やプロジェクト参加のチャンスが増え、キャリアの選択肢が広がるでしょう。これらの活動を通じて、自身の実績を豊富にし、将来的なキャリアアップに備えることができます。

また、ワールドインテックR&Dでは下記のようなキャリアアップ支援があります。

・資格手当…指定の資格であれば毎月手当が支給され、毎月25,000円の手当がつく資格もあります。

・研修制度

技術研修:医薬品分析研修、細胞培養基礎研修、オルガノイド培養研修、バイオインフォマティクス研修 etc… 詳しくはこちら

社内研修:入社時導入研修、新卒宿泊研修、階層別研修、講演会 etc… 詳しくはこちら

もっと詳しくお話を聞きたい方はこちら

 

まとめ

研究職派遣は、機動性や多様性、技術アクセスといった利点を持ちながらも、安定性や雇用条件の不確実性といったデメリットも存在します。多くの研究者はこの働き方を通じて高度な技術や知識を習得し、キャリア形成に役立てています。特に、若手研究者やキャリアチェンジを考える人にとって、豊富な経験を得られる点は大きな魅力です。

研究職派遣に興味のある人は、自身のキャリアゴールに合った派遣会社を見つけるために、情報収集や積極的にスキルアップの機会を活用しましょう。例えば、派遣会社が提供する研修やオンライン・オフラインイベントに参加することで、自分の市場価値を高めることが可能です。雇用契約や勤務条件についてもしっかりと確認し、不安を解消しておくことが重要です。

 

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