PMS
PMSとはどんな仕事?
新薬の販売開始に伴い欠かせない業種のひとつがPMS。では、PMSとはどのような仕事で、ワールドインテックPV臨床グループではどういったPMSのキャリアを歩んでいけるのでしょうか。
■PMSとは
PMSとは、Post Marketing Surveillanceの略。治験が終了し、厚生労働省の承認が降りて発売を迎えた医薬品や医療機器が、日常的に使用される際の有効性や安全性を確認するための製造販売後調査のことを指します。
治験は、あくまでも限られた人数を対象にした試験。そのため、新薬は市販後さまざまな年齢、性別、合併症、併用薬、体質の方がさまざまな条件下で使用することで、臨床試験では分からなかった新たな副作用や効果が見つかることがあるのです。そういった情報の収集を行うのがPMS(PMSモニター)という仕事です。
■PMSの仕事
続いては、PMSの具体的な仕事内容をご紹介します。
◇PMSの業務内容
PMS(市販後調査)は、新医薬品の発売後4年から10年間、使用実績などに関する調査を行い、有効性や安全性を確認します。調査の上、必要に応じて社内、社外への報告を行い、安全対策に役立てます。これらのPMS(市販後調査)にて安全性を再確認し、副作用情報などを集め、報告する業務を担っているのがPMS(PMSモニター)です。
PMSは次の製造販売後調査のうち、一般使用成績調査と特定使用成績調査に関わる業務です。
・一般使用成績調査
使用成績調査とは、GPMSP省令(医薬品の製造販売後調査の基準)に基づき、PMSのうち、医薬品を使用する患者の条件を定めることなく、幅広い層の患者における品質、有効性、安全性に関する情報の検出、または確認を行う調査のこと。PMSモニターはこの作業も担っているのが特徴です。
・特定使用成績調査
使用成績調査のうち、小児、高齢者、妊産婦、腎機能障害又は肝機能障害を有する患者、長期使用の患者といった、使用条件を定めた患者における品質、有効性、安全性に関する情報の検出、または確認を行う調査を「特定使用成績調査」と言います。PMSモニターは、この調査も担当します。
(製造販売後調査には、他に使用成績比較調査、製造販売後データベース調査、製造販売後臨床試験とよばれるものがあります。)
日本のPMS制度は、再審査制度、再評価制度、副作用・感染症報告制度からなります。新医薬品の承認後、製造販売後臨床試験・臨床研究の結果から4~10年(用法・用量の変更、剤型変更や適応症追加など:4年、新薬:8年、希少疾病用医薬品:10年など)の間にその安全性や有効性を再確認する制度があり、これを「再審査制度」といいます。
また市販された医薬品の有効性・安全性を再検証する制度があり、これを「再評価制度」といいます。PMSモニターを中心に進められた製造販売後調査は、こういった制度に役立てられていきます。
◇PMSが働く職場
PMSは、製薬会社、または医療品開発業務受託機関(CRO=Contract Research Organization)に所属して働く形が基本。CROとは、製薬会社が行う治験業務を受託・代行する企業のことです。
◇PMSに必要なスキル
PMS(PMSモニター)として働くためには、医薬品や臨床試験の知識が必要不可欠です。また、海外の情報を収集、分析することも必要なため、英語のスキルも求められます。TOEICスコアの目安は600点。PV臨床グループでは600点以上の取得者が8割、そのうち800点以上取得者が25%を占めています。
薬剤師や臨床検査技師などの資格が必須というわけではありませんが、これらの資格や、MR(Medical Representatives=医療情報担当者)としての実務経験がPMS(PMSモニター)としての業務に活かせるでしょう。
そして、医療機関と連携しやり取りすることが重要な業務のひとつとなるため、医療期間スタッフと円滑にコミュニケーションを取れる力もPMS(PMSモニター)には必要といえます。
■PMSは未経験でもできるのか?
PMSは専門的な知識が必要な職種のため、未経験からの就業はなかなかハードルが高く感じますが、ワールドインテックPV臨床グループでは、未経験からの転職も可能なのです。
◇ワールドインテックPV臨床グループが未経験でできる理由
なぜワールドインテックPV臨床グループで未経験からPMSへの就業が可能かというと、専任の講師による配属前研修を実施しているから。
歴史や倫理・法規・ICHガイドライン、GCP省令・ガイダンスなどの医薬品業界についての基礎や、臨床治験のロールプレイング、医学・薬学・臨床検査についての基礎的な教育など、PMSとして働く上で欠かせないベースとなる知識を研修で習得できるので、未経験でも安心して働き始めることができることが特徴です。
■PMSモニターの面白さ
新薬が開発され世に出たあとも、それらの有効性や安全性は再確認が続けられます。というのも、治験段階では少数の患者のデータしか収集できていないからです。より多くの患者に使ってもらうことで、正確な有効性や副作用、安全性に関する情報を検出できるようになります。
これらの情報の収集は地道な作業ですが、それによってより患者に必要な情報のデータがアップデートされるというのは、やりがいを感じられる場面だといえるでしょう。
■PMSモニターのキャリア
PMSの給与例は以下の通りです。(残業代は別途支給)
年収例 | 20代 | 平均400万円~500万円 |
30代 | 平均500万円~600万円 | |
40代 | 平均600万円~650万円 | |
50代 | 平均700万円~750万円 |
■PMSモニターとして働くならワールドインテックPV臨床グループ
専任の講師による配属前研修を実施しているワールドインテックPV臨床グループ。“マンツーマン”で指導してもらえるので、未経験やブランクを不安に感じている方でも安心して働き始めることが可能です。